初心者向けの瞑想法
パラマハンサ・ヨガナンダが教えた瞑想法
瞑想の姿勢が定まったら、神に心からの祈りを捧げて始めます。神への愛を表現し、瞑想への祝福を祈ります。
- 息を吸い込みながら、こぶしを握り、体全体を緊張させます。
- 体のすべての部分から一気に力を抜き、同時に、「ハッ、ハー 」と二息で口から息を吐きだします。
これを3回から6回繰り返します。
その後は、息に注意を向けることをやめ、息が自然に出入りするのにまかせて、普段通りの呼吸をします。
まぶたを半分閉じます(もし全部閉じたほうが楽であれば、全部閉じます)。目を上に向け、あたかも眉間を通して見るかのようにして、視線と意識を集中させます(深い集中状態にある人は、しばしばこの眉間に眉を寄せています)。目を寄り目にしたり、力を入れたりしてはいけません。リラックスして静かに集中している時には、視線は自然に上向きになるものです。
大切なことは、全注意力を眉間に集中させることです。眉間はキリスト意識の中枢であり、イエスが言われた“ 一つの目” があるところです。「からだの明かりは目である。だから、もしあなたの一つの目が見えたならば、あなたの全身が光に満ちているのが見えるだろう。」
(マタイによる福音書6 : 22)
瞑想の目的が達せられると、意識が自然にこの霊眼に集中していることが分かります。そして瞑想者の聖なるものを受け入れる能力に応じて、神(スピリット)との喜びに満ちた聖なる合一を経験します。
霊眼は、金色の光の環に囲まれた、青い円形の空間の中心で脈動する、五つの閃光を放つ白い星として見えますが、これを見るには、深い集中と静寂が必要です。霊眼を見ることができたら、さらに深い集中と、神への献身的な祈りとをもって、その霊眼の中へ入り込んで行くように努めなければなりません。このために必要な深い平安と集中は、SRFの科学的集中法と瞑想法(SRFのレッスンで学べます)を着実に実行することによって、自然に身につけることができます。
霊眼の光が見えても見えなくても、それでも、神と偉大な聖者の方々に深い祈りを捧げながら、眉間のキリスト意識の中心に集中し続けることが必要です。神や聖者に、自分のもとに来て祝福していただけるように、心の言葉で呼びかけてください。
そのための良い方法は、SRFのレッスンや、パラマハンサ・ヨガナンダ著 『Whispers from Eternity』 または 『メタフィジカル瞑想』から、アファメーション(自己断言)または祈りの言葉を選び、信仰心に満ちた熱い思いをこめて唱えて、その言葉に神聖な力を持たせることです。
眉間に意識を集中したまま、静かで深い平安と内なる喜びという神からの応えを感じるまで、心の中で歌い、祈りなさい。
パラマハンサ・ヨガナンダの祈り
アファメーションを実践する(英語)
聖歌(キールタン)に参加する
瞑想時間は、少なくとも朝に30分、夜に30分とる必要があります。瞑想の平安状態を楽しみながら、座っている時間が長くなればなるほど、内なる成長は速まります。瞑想で感じた落ち着きを、普段の日常生活にも持ち込むようにしましょう。心の落ち着きは、人生のあらゆる場面に、調和と幸福がもたらされる助けとなります。
ここに示された方法を毎日実践することで、SRFのレッスンで学ぶことのできる、もっと高度な集中と瞑想の技法を実践するための、準備をととのえることができます。SRFの科学的な技法によって、神の存在という大海に、どこまでも深く潜っていくことが可能となります。私たちは皆、まさにこの瞬間、神(スピリット)という海の中に存在しています。しかし私たちは、着実に、一心に、科学的瞑想を実践することによってのみ、自分自身が、神の至福という広大な海に生じた、魂という個別化された波であることを、意識的に悟ることができるのです。
もっと瞑想を深めるために

パラマハンサ・ヨガナンダの著作より
「神の王国に入るための第一歩として、求道者は脊柱をまっすぐにして、正しい瞑想の姿勢で静かに座る必要があります。そして、体を緊張させ、次にリラックスさせます。リラックスさせることによって、意識が筋肉から解放されるからです。
ヨギは、適切な深い呼吸から始めます。息を吸い込みながら全身を緊張させ、息を吐きながらリラックスさせます。これを何度か繰り返します。息を吐くごとに、すべての筋肉の緊張や動きを解き放って、体の静止状態を達成するようにします。
その後、集中の技法を行うことによって、落ち着きのない心の動きが静まります。体と心の完全な静止状態のなかで、ヨギは魂に接して、えもいわれぬ平安を味わうのです。
体という神殿には生命がおさめられており、心という神殿には光が、魂という神殿には平安がおさめられています。魂の中に深く入れば入るほど、平安がもっともっと感じられます。それが超意識です。
より深い瞑想によって、求道者は、平安の意識が拡大していきます。そして宇宙にまで自分の平安の意識が広がり、あらゆる存在、あらゆる創造物がその平安の中に飲み込まれていくのを感じます。それから、宇宙意識の中へ入っていきます。花の中に、あらゆる人の中に、大気の中に――すべてに平安を感じます。地球とすべての世界が、平安の大海に、泡のように浮かんでいるのを見るのです。」